From 2016/10/14

会話のない読書会

昨夜、初台のfuzkueというお店で開かれた、
「会話のない読書会 すべての見えない光」という催しに混じってきた。
これ⇒ http://www.fuzkue.com/entries/382

一応、スタートの時間になると、店主の方からはじまりの声がかかった。
店内は10席。
そのうち9席にはお客(私含む)が、残る1席には店主さんが座り、
各自飲みものや食べものをあつらえながら全員黙って読書にふけっている。
飲食物はもう一人のお店のスタッフの方がいい感じに世話してくださる。
ふと顔を上げると、他の人達が本に目を落としているのが視界に入って、
(今ここにいる人みんな同じ本読んでるんだ・・・)と思う。
またふと目を上げた先にいる人の手元の本には、知らない本屋のカバーがかかっていて
(今日のために皆この本をそれぞれの日々のどこかで手に入れて集まったんだ!)と思う。

一応、2時間半という時間の区切りがあって、
時間になった時点で店主の方から一応おひらきの声がかかった。
とは言え、帰っても閉店まで居続けてもだれかに話しかけても
好きにしていてよいので、私はしばらくそのまま読書をつづけた。
「会話のない読書会」に惹かれて集まったくらいなので当たり前かもしれないが、
あまり積極的に他の人に話しかけようという感じの人はいないようで、
おのおの好きなように居残ったり退場したりしていった。
先に帰っていく人を見て、
(ここで読んだ続きを、このあと皆各自の場所に帰って各自読み進めるんだな・・・)
と思うと、また内心がおもしろさで盛り上がった。

私は本(とくに小説)は一人で読んで一人で消化するものだと思っていて、
皆で意見交換などする流れになる恐れが高そうな普通の読書会には
全く食指が動かないのだが、この読書会は、告知をみた瞬間から
(この距離感味わってみたい!!)とものすごい興味がわき、
予約をしてからずっとわくわくしていた。
ちなみにテーマの本はいつもの自分の守備範囲からは外れていたので、
このきっかけがなかったら手に取らなかったと思う。
店頭のレコメンドや書評をみて手に取る以上に、
このおもしろげな体験のために(読んでみようかな)と
手に取るに至った流れはなんかディープな出会い方だ。
そして読み始めたら徐々に引き込まれていって、読み進めるのが楽しみとなった。

丸一日経った今も、昨夜のあの場の感じがよみがえってきてじわじわときている。