昨日の土曜日はギャラリーに在廊しておりました。
来て頂いた皆様、ありがとうございました。
今回一緒に展示をしている見谷カラスさんとは、約10年前に参加した
青山スパイラルのイベントSICFで知り合った。両者ともまだ20代のとき・・・。
見谷さんの絵の中で、どこかたゆたうような人体に果物や野菜がまとわりつくなど、
人体と食べ物が組み合わされたモチーフの絵が私はとくに好きで、
今回そのシリーズも何点か展示されています。
私のは陶土や磁土の小さな断片を作って寄せて焼いたものです。
そして昨日来てくれた友人が面白い感想をくれた。
「この国の砂や土を採ることで、世界のほんの一部を解体して
新しい根源的な世界を地道に作り続けている感じ」
私はたしかにそういうことをしている気持ちは持ってるし、うれしい感想だと思った。
しかし同時に、このことは地球上のあらゆる創作活動に当てはまると思った。
たとえば今回一緒に展示している見谷さんの日本画も、地球上の鉱物から作った
岩絵の具を使って新しい世界を描き出しているし、もっといえば写真や音楽などだって、
光や空気の振動や温度湿度など、地球上の環境を利用して新しい世界を現出させている。
だから、「世界のほんの一部を解体して新しい世界を作る」は前提条件であって、
ひとりひとりがどんなふうに解体してどんなふうなものを新しく作るかが、大事だなー
などと、当たり前のことかもだがあらためて、くどくどと考えている日曜夕刻であります。
そして、そういうくどくどはそれとして、実際作業しているときは、
「このじゃりじゃり感が痺れる」「ひび感が泣ける」「陰影がメロディアス」
みたいなことが一番の喜びであったりするので、見て下さる方もそんな感じでもいいし、
くどくどして頂いてもいいし…と思っています。
展示はまた明日から12/5(土)まで続きます。
私は最終日5日のみ在廊致します。
神保町駅A7出口からすぐなので悪天候でもあまり苦しまずに済むと思います。
ぜひお越しください。gallery福果 http://gallery-fukka.com/